「現場ネットワーク構築指針」の作成にあたり

 本年度3月に高度WGでは「現場ネットワーク構築指針」を作成した。この指針作成の目的とその概要について説明する。

 建設省及び他官公庁のCALS実践の機運に伴って、どの企業のどこの現場がCALSの実証実験、モデル現場となってもおかしくない状況になってきている。また、外郭放水路等の本格的CALS実証実験の適用のみならづ建設省からはデジタル写真管理情報基準が出されるなど現場業務の電子化、その電子情報のやりとりをするネットワークへの必要性は急務となり、単に現場へパソコンを配備するだけでなくネットワークを利用した情報活用は必須となってきた。
 さらに、この状況に加え各企業の情報化戦略や世間の情報通信時代のニーズも後押しする形となっている。その背景として、発注者、関連会社とのやりとり、協力業者、資材業者との調達EDI(Electronic Data Interchange)などがある。今後は現場といえども情報の効率的利用による生産性の向上、企業の競争力の強化にネットワークを抜きには考えられない。 しかし、現場におけるネットワークの導入実態を見るとまだまだネットワークが整備されている現場は殆ど無い言っても良い。現場ニーズとそれを取巻く要件をクリアし、安価、高速、簡単設定、容易な保守が実現できるネットワークを容易に構築できなければならない。これらの状況、及び次項に述べる目的から「現場ネットワーク構築指針」を作成する。

6.1 指針の目的

 これ迄土工協では現場におけるネットワークの実態をつかんでいないが、恐らく限られた現場を除いてはネットワークは程遠い世界のものと考えているであろう。しかし、

@CALS対応の業務、いわゆる交換・共有・連携を進展させるには情報の共有、一元管理を可能にするネットワークが不可欠になる。
ACALS実用時期になると、もっともCALSの影響を受けるのは直接発注者と日々接触する現場であり、現場の情報化を推進するとともに効率的な情報の流通にはネットワークは無視できない。
B現場規模によりネットワークの規模、形態が異なるが、10人程度の現場では情報、周辺機器の共有という点から自発的にネットワークを整備する意識に現場もなってきている。
C従来のファイル共有を目的とするLANから、情報一元管理という利用目的と常にDBを意識したLANを含めたネットワークの構築が不可欠となっている。

このことから早急に現場でのネットワーク化を進める時期になっていると判断し、指針を作成することにした。

6.2 指針の内容

 これらCALSをにらんだ環境又、情報活用という観点から、ネットワーク環境を構築ようとしている現場の土木技術員又は、ネットワークを構築せざるを得ない方を対象に市販の専門書を読むのではなく、この指針を見ればトラブルなくネットワークを構築できますという内容でまとめた。従って、技術的内容の説明は至極優しい記述にとどめ、"構築の手順"を丁寧に解説している。また、構築の手順と並んで重要なネットワークを構築して何をするのか、何ができるかについても解説している。

 本書では、現場においてのCALSの導入、イントラネットでの業務活用を想定し我々WGのこれまでの研究活動を通して得た知識、経験を生かしたシステムの構築について重点的に述べている。

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